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ミャンマー情勢について【2021年02月12日時点】

EDIT BY たけ
たけ

2021年2月1日にミャンマーにおいて国軍がウィンミン大統領やアウンサンスーチー国家顧問、与党NLD幹部を始め100名以上を拘束し、政権を掌握しました。

経緯

2020年11月8日に行われたミャンマーの総選挙での結果は、与党のNLD(国民民主連盟)が改選議席476議席のうち約83%となる396議席を獲得して大勝したが、その選挙が不正選挙であったと国軍が主張し、
ミャンマー国憲法417条の規定を用いて1年間を期限とする非常事態宣言を出し、政権を掌握しました。

大統領の地位には国軍出身の副大統領であったミンスエ氏が暫定大統領となりました。
また、国軍総司令官のミンアウンフライン氏に全権力が移譲され、実質的な国家指導者になったと国軍から発表されました。

予兆

2021年1月26日ごろから国軍によるクーデターの噂が流れていたが、国軍側は否定していました。
フェイクニュースとの声も上がっていたが、実際には2月1日に実行されました。

経過

政治

旧政権からの権限移譲が進められ、旧政権の閣僚は24人全員が解任され、新たに11人の閣僚が任命されました。

インターネット

2月1日以降、インターネットプロバイダによるがインターネット遮断や接続不良が起きています。
2月6日(土)の日本時間15時台から2月7日(日)の日本時間16時台ごろまで国全土でインターネットが遮断されていました。

2月12日(土)現在は、インターネットへの接続はできているが、プロバイダによっては以前より速度低下しているとのことです。

SNS

2月1日以降、FacebookやInstagramが接続できなくなりました。(VPNを利用すれば接続できるとのことです)
これまで、ミャンマーではFacebookのユーザーが圧倒的に多く、他のSNSのユーザーは少なかったが、Facebookが接続できなくなったことによりTwitterのアカウント開設が急激に増えました。
その後、Twitterも接続できなくなりました。(VPNを利用すれば接続できます)

2月15日以降、新しいサイバーセキュリティー法案草案が出され、これが実現すればSNSなどはVPNを使用しても接続できなくなる可能性がありますが、2月12日(土)時点ではまだ合意には至っていません。
(中国のグレートファイアーウォールを参考にしているようで、中国からネットワーク技術者団が入国したとの噂もあります。)

広がるCDM活動

ミャンマーでは、国軍の政権掌握を受けて、ミャンマー国民たちの抗議活動が始まっています。
CDM(Civil Disobedience Movement)と呼ばれ、1日延べ10万人以上が各地でデモ活動を行ったりなどしています。

デモ活動と言っても、ミャンマー国民たちは暴力行為などは行わず、民主的に言論の主張を中心とした抗議活動を行っています。

懸念

ネピドーでのデモ活動に参加していた19歳の一般女性が国軍から銃で打たれ、昏睡状態に陥っています。(亡くなったという噂もあります。)
第3の都市モーラミャイン市でもモーラミャイン大学の学生が拘束される事態が発生し、その際にも銃が使用されています。
思想家・政治家・占い師を始めデモ活動をした一般人220名以上が逮捕されたり、牢獄されていた犯罪者が解放されたりと一般市民に影響が及びそうな事態となってきています。

終わりに

2020年代に入り、武力や暴力を伴わない、民主的な解決方法が時代にあっていると思います。
1日も早く事態が収束し、言論の自由・表現の自由が守られた、平穏な世の中に戻ることを願っています。

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