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コロナ禍の1年を振り返って【日本語学校経営編】

EDIT BY たけ
たけ

2020年の2月18日にミャンマー出張から日本に帰国してから1年が経ちました。
コロナ以前は1~2ヶ月に1回はミャンマーに行っていて、年間100日くらいをミャンマーで過ごしていました。

ミャンマーにいけないまま1年が経過するなんて、去年の今の頃は思ってもいなかったです。
(新型コロナウイルスが世界で広がりつつありましたが、1年も続くとは思っていませんでした。)

この1年間の新型コロナウイルスによる現地法人経営への影響と私の取った対策を振り返ってみたいと思います。
今回はミャンマーでの日本語学校運営について振り返ります。

日本語学校の運営

営業停止へ

2020年の3月20日ごろ、ミャンマーで「stay at home」の号令が出て、日本語学校の営業を止めました。
映画館や飲食店、小学校から大学まで軒並み自粛命令が出て、経済活動がストップしていきました。

当初は未知のウイルスに怖がる方が多く、日本語学校の学生もだいぶ離れてしまいました。

渡航のキャンセル

日本語学校の学生で、日本に技能実習生で内定が決まっていた学生から、親からの反対があり、内定辞退がありました。
当時はミャンマーと日本を比べると日本の感染状況が圧倒的に悪かったため、仕方ないかなと思いました。

また、海外に行きたいという方も以前より少なくなった感じがします。

1ヶ月ちょっとの再開

8月になると、「stay at home」の号令が解けて、学校を再開できました。
私の学校も、下記のような制約をクリアして、ミャンマーのスポーツ・保健省から許可を得て再開に漕ぎつけました。

  • キープディスタンスで1つの教室への最大収容人数は以前の4割に
  • アクリル板の設置
  • 入り口に手洗い場の増設
  • アルコール消毒液の準備
  • 検温体制の構築
  • マスク着用
  • 業者による室内洗浄(除菌)の実施
  • 指定された啓蒙ポスターの設置

色々と準備するのにも費用と時間がかかりましたが、許可を得るために必要なことなので準備をし、再開できました。

しかし、9月に入って感染が拡大していき、9月20日ごろ、再び営業停止命令を受けました。
それ以降、2021年2月17日現在、まだ再開できていません。

オンライン化

日本語学校は授業をオンライン化しました。
日本に行くことが内定している学生たちが、待機状態なので、その学生たちに無償で継続学習支援をしています。
(日本に行くために仕事を辞めてしまった方もいるので)

通常の学生も、今の状況下だと日本に渡航する目処を立てられないので学生も激減しています。
以前は約100名の学生がいた学校も、渡航内定している学生が14名、それ以外の学生で21名というのが現状です。

また、コロナ禍で収入がなくなっている方も多く、オンライン授業の価格も、以前の対面授業に比べて5割くらいの価格設定にして運営しています。

私の学校は日本人教師も2名雇っているので、正直、かなりの赤字です。
毎月赤字が膨らんで行きますが、雇用を守るために他の事業の売り上げでなんとかカバーしています。

YouTube

日本人2名、ミャンマー人3名のスタッフの雇用を守るため、何か売り上げに繋がる仕事を与えようと思い、オンライン授業以外にYouTubeチャンネルを開設しました。

日本語を学習しているミャンマー人をメインターゲットにしているのですが、2021年2月17日現在、まだ収益化には至っていません。
ぜひ、暖かい目で応援いただければと思います。(チャンネル登録お願いします!)

YouTubeチャンネルはこちらから

2021クーデター

コロナ禍だけでもしんどかったのですが、2021年2月1日に起きた国軍によるクーデターにより、オンライン授業さえもままならなくなりました。

スタッフや学生の安全を最優先に、現在はほとんど機能していません。

新型コロナウイルスの感染状況も、クーデター以前の政府では毎日公表されていましたが、2月3日の情報を最後に、正しい情報は確認できていません。
ミャンマー人たちもCDM(不服従運動)の方が重要なので、新型コロナウイルスについては忘れてしまったような感じになっています。

日本語学校の現状

以上がコロナ禍の現状です。
新型コロナウイルスが早期収束し、国軍クーデターの混乱も解消し、海外で働くことを希望する学生が自分の夢にチャレンジできる世の中に早く戻ってほしいです。

何気ない日常に戻ることを切に願っています。

私も、ミャンマーでの学校運営を諦めず、今を耐えます。

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