ミャンマーを知る
チンロンとは【ミャンマーの国技】
こんにちは!
今日も今日とてミャンマー紹介!今回はミャンマーの国技「チンロン」を紹介します。
チンロンって何?という方のため写真を用意しました!
日本でいうところの蹴鞠ですね。
東南アジアやスポーツに関心がある方には「セパタクロー」といえばわかりやすいかもしれません。
じゃあセパタクローと何が違うの?ということになりますよね。
今日はそこんところも含めてご説明します!
チンロンとは
チンロンとはヤシ科の籐(トウ)という植物を丸く編んで作ったボールをみんなで蹴りあって遊んだり競ったりするスポーツです。
夕暮れ時にはこのボールで遊んでいるミャンマー人をよく見かけます。
チンロンのあそび方
蹴鞠形式
最も親しまれているあそび方です。
4~8人程度で輪を作ってボールを落とさないように蹴り続けます。
特に細かいルールはないので比較的挑戦しやすいあそび方になっています。
私たちがイメージする貴族のあそびだった蹴鞠と違うのは、あまり高さは出さないで小気味よく順々に蹴っていくので割とスピード感がある点です。
主に足先を器用に使って、みんなでこつんこつんと上手にリフティングを繰り返します。
うまい人だと背面でかかとを使って蹴り上げたり、一度ひざ下をくぐらせたりなど華麗な技を披露してくれます。
お祭りの出し物としても一般的でその場合は輪の中心に主役の蹴り手が立ってその人を経由しながらボールを回します。
中心に立つ蹴り手は様々な技を駆使しながら観客を魅了します。
街のあちこちであそばれているので、我こそは!という自信のある方はぜひ飛び入りで参加してみてください。
ミャンマー人も喜んでくれるはずです!
バレー形式
いわゆるセパタクローです。
公園や目抜き通り沿いなどに専用のコートがあったりして、そこであそんでいるのをよく見ます。
イメージは足でするバレーボールで2人もしくは3人でチームを作ってネットをはさんで相手のコートにボールをけり落とします。
一人がサーブ役として後方に陣取り、前方の2人がトス、アタックで攻撃をします。
ネットの高さは150cmぐらいあるのでかなりの柔軟性や運動神経が求められます。
結構アクロバティックな技術が必要なので、気軽に挑戦するのは難しいかもしれません。
他にも蹴鞠形式で芸術点を競うやり方や個人種目などいろいろなあそび方があります。
セパタクローとの関係
セパタクローと言えば隣国タイで有名なスポーツですが、チンロンとはどういう関係なのでしょうか。
説1:本当はチンロンが起源説
セパタクローの原型はミャンマーのチンロンだから同じもの、という説です。
ミャンマー人がよく言っている気がします。
でもこれは似たような伝統芸能を持つほかの国(ラオスとかフィリピンとか)も同じような主張をしているのでどうなんでしょうかね。
説2:チンロンは芸でセパタクローはスポーツ説
チンロンは美しい技を魅せる芸能だからスポーツとしてのセパタクローとは違うという説です。
各国の伝統芸能だった東南アジア式蹴鞠が競技化した時の通称としてセパタクローが広まったとすれば可能性はあるかも…
しかしセパタクロー(チンロン)最強国はミャンマーだとするアツいチンロンファンのミャンマー人からするとナンセンスな説かもしれません。
説3:実はどちらも中国発祥説
どちらも日本に伝わった蹴鞠のように中国から伝わったものという説です。
古代中国で軍事訓練として行われていたものがだんだんと趣向を凝らした競技へと変化していき、それが周辺国に広まったそうです。
日本人からすると蹴鞠と同じルーツということになるのでイメージしやすいですね。ミャンマー人が納得するかはさておきですが。
ちなみに「セパタクロー」とはマレー語の「セパ(蹴る)」、タイ語の「タクロー(籐のボール)」を組み合わせてできた名前だそうです。
ミャンマー語の「ロン(丸い)」も入れて「セパロンタクロー」にしてくれればよかったのに…
チンロンのトレーニング
チンロンは老若男女に広く親しまれ、敷居も低いスポーツだと思います。
ただし、本気でチンロンに取り組んでいるミャンマー人たちはかなり厳しいトレーニングを積んでいます。
チンロンのトレーニングについていくつか例を挙げますね。
(バレー形式のチンロントレーニングはちょっとわかりかねるので今回はなしです。ごめんなさい!!)
リフティング回数
その辺の道端であそんでいる一般的なミャンマー人とチンロンであそぶときに「うめぇ!!」と思われたかったら、目安として連続100回ぐらいが必要だと思われます。
革のボールではないので感覚がちょっと違いますが、サッカー経験者の方だったら頑張ればこのぐらいはできるかもしれませんね。
しかし、チームを組んでがっつりチンロン選手として活動したかったら1,000回以上、主役級のエースになりたかったら10,000回以上できるまで研鑽を積まなければならないそうです。
ちなみに普通にあそぶだけだったら、リフティングができなくても全然問題ありません。
ほとんどのミャンマー人も十数回できるぐらいだと思います。
左右両方でプレイするために
技能点を稼ぐ形式でチンロンをする場合、利き足だけで技を決めても加点されません。
左右両足で正確に技を決めることで初めて得点となります。
結構シビアですよね。
両足同じクオリティでプレイできるまでひたすら練習です。
最初のうちは筋肉痛で下半身がパンパンになるはずです!
普通にあそぶときも一応の順番は決めるんですが、みんなあんまり上手じゃないのでボールが右往左往します。
思わぬところからボールが飛んできたときに利き足だけでは対処できません。
ある程度練習したほうがうまく見せられると思います。
技の練習
両足で十分に基本動作ができるようになると技を練習します。
背面のボールを膝で蹴り上げる「マハドゥ」、ジャンプ中にボールを2回前後で蹴り上げる「ナンジンサロエ」など激ムズな技が100種類以上あるとされています。
トッププロを目指す若きミャンマー人たちは日夜これらの技を極めようとしているんですね。
練習方法はまずは型練習。
ボールは触らないでひたすら技に必要な動き、体のバランスを叩き込まれます。
場合によってはボールに触れるまでに1年もかかることもあるそうです。
最後に
いかがでしたか。
実は弊社のスタッフも過去にチンロンに挑戦していたことがあるんです!
挫折してしまいましたがね…
みなさんもぜひ興味があれば挑戦してみてください!
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